みんなの絵本 大っきい子の絵本

ムーミン 絵本

更新日:

ゆきがふるよ、ムーミントロール

トーベ&ライス・ヤンソン
当麻ゆか 訳

つめたいかぜが ムーミン谷を ふきぬけ
ムーミンやしきのまどを ゆらしました。

ともだちのスナフキンを さがしにいきました。

スナフキンは、橋のてすりに こしかけて、アシのくきを あんでいました。

スナフキンは、はなを くんくんさせてから、しずかなこえで いいました。

「ゆきのにおいが する。
ことしは、冬が くるのがはやいようだな。
ぼくは みなみに むかって たびに でるよ」

ムーミントロールは、かなしくなって ききました。

「それで、ながいこと かえってこないの?」
「いいや。春の いちばんはじめの日には、かえってくるさ。」
スナフキンは「チェーリオ!」と、さよならのあいさつを しました。

「チェーリオ」と、ムーミントロールも いいました。

でも、だいすきなスナフキンの うしろすがたが、
もりを ねけて、ちいさくなっていくのを みると、
かなしくて しかたありませんでした。

ぼくが、スナフキンが いなくて さびしいのと おなじくらい、
スナフキンも さびしがっているかなあ。

・・・・・

ムーミンの たからもの

トーベ・ヤンソン

あるひの ことです。
ムーミンは、ひとりで かんがえていました。
なにを かんがえていたのかって? それはね、こんな ことだったのです。

「ママは、いつも ハンドバッグを もってる。
ママの ハンドバッグって ふしぎだよなあ。
おなかが すいたと おもったら、すぐに、クッキーが でてくるし、
たべすぎて おなかが いたくなったら、おくすりも でてくるし。」

「パパは、りっぱな ぼうしを もってる。
あの ぼうしを かぶると、パパは とっても パパらしくなる。
おもしろい おはなしも どんどん うかんでくるんだ。」

「スナフキンが すきなのは、ふるぼけた ぼうし。
それから、いつも ふいてる ハーモニカ。
ハーモニカは スナフキンの たからものなんだ。」

「でも、ぼくは・・・」と、ムーミンは おもいました。
「ママや パパや スナフキンみたいに、いつも もってる ものなんて、なんにも ない・・・」
ムーミンは ちょっぴり かなしくなりました。

・・・・・

ムーミンだけの たからものは、なかなか みつかりません。

とりのすが、おちて ころがっているのが みえました。
とりは にげてしまって、もう いません。

すの なかには、きれいな はねが いっぽん のこっていました。
「かっこいいなあ。そうだ、これを たからものにしょう!」と おもったとたん、
「でも・・・」と ムーミンは かんがえました。
「この はねは、スナフキンの ぼうしに すごく にあいそうだ。

。・・・・・

ムーミンのふしぎ

トーベ・ヤンソン

ある はれたひの こと。
うみを みながら ムーミンは、ふと「ふしぎだなあ。」と おもいました。

「うみは あおいぞ。きょうの うみなんて とびっきりの あおだ。だけど・・・」

「うみの みずを てで すくっても、ちっとも あおく ないんだ。」
ムーミンは、まえに うみを すくってみた ときの ことを おもいだしたのです。
「そうしてなんだろう。」
かんがえなければ ふしぎじゃ なかったのに
かんがえたら どんどん ふしぎに なってきました。

・・・・・

つぎのひ。
ムーミンが あるいていると、スニフが やってきました。
「やあ、ムーミン。ぼくね、おがわで すごく きれいな いしを みつけたんだ。
きっと ほうせきだよ。あかくて、ほそい しまもようも あって、
きらっと ひかるんだ。

スニフは、そっと てを ひらきました。
そこに あったのは—、ただの いしころでした。
いろは どんよりと していて、もようも よく みえません。

スニフは くちを あんぐり あけて、いまにも なきだしそうです。
「うそだ、もっと もっと きれいだったのに。」

スニフは いしを ほうりなげてしまいました。

・・・・・

ムーミンの豊かな感受性が心にピリピリ・・・

-みんなの絵本, 大っきい子の絵本

Copyright© うんとうんと絵本 , 2026 All Rights Reserved Powered by STINGER.