おばあちゃんのちょうちょ
バーバラ・M・ヨース 文
ズゼル・ポター 絵
ふくもとゆきこ 訳
メキシコの森に、オオカバマダラチョウが とんでくるところがある。
おばあちゃんは、わたしの いちばんの なかよしだった。
おばあちゃんが そばにいてくれたら、かいぶつの歯のガチガチも、ヒソヒソ声もきこえない。
かいぶつから まもってくれるひとは、もう どこにもいない。
バラのきせつはすぎ、マリーゴールドのきせつになった。
それは、死者のお祭りのきせつ。
朝になって、墓地にいった。
そのとき、なにかが空で はばたいた。
ちょうちょだ。

しごとを とりかえた だんなさん
ノルウェーの昔話
え ウイリアム・ウィースナー
やく あきの しょういちろう
「なあ、おまえ」だんなさんは、おかみさんにいいました。
「おまえは、ずいぶん らくなくらしをしているもんだ。
おれは、お日さまが顔をだして しずむまで、はたけで あくせく はたらいているというのにね」
「そんなことをおもってたのかい? おまえさん」おかみさんは、ようきにこたえました。
「それなら、あすから しごとをとりかえようよ。」
・・・・・
さてさて どうなったかな

おにより つよい おれまーい
サトワヌ島民話
土方久功 再話/画
さて こんどは、みんなで ぴーくしままで かめを とりにいって、おれまーいを おいてきてしまおうと そうだんしました。
ぴーくしまは ひとばんじゅう ふねを こいで やっと いけるぐらい とおい しまです。
おまけに やにゅうという おにがいて、ひとを おいかけたり おどしたりするのです。
ぴーくしまに つくと、おれまーいは ごろりと よこになって ねてしまいました。
おれまーいが めを さますと、いっしょにきた ひとたちは いないし ふねも ありません。
そこへ あの おそろしい やにゅうが でてきて、おれまーいに ききました。
「おまえは どこの ものだね」
「ようし、こい、ちからくらべをしよう。けんかをしよう。おまえが おれを まかしたら たべさせてやるよ」
そこで おれまーいと やにゅうの おおげんかが はじまりました。

リベックじいさんの なしの木
テオドール・フォンターネ 文
ナニー・ホグロギアン 絵
藤本朝巳 訳
ロバート へ
ハーフェルラントの あるむらに リベックじいさんが おりました。
リベックじいさんの やしきには、なしの木が いっぽん ありました。
あきになると きんいろの なしが みのり、ひかりかがやいたそうです。
リベックじいさんは かごが いっぱいになるほど なしを もいで、
おんなこ子には、
「さあ おいで。なしを ひとつ めしあがれ」
つきひは ゆっくりと ながれていきました。
リベックじいさんは としを とり、てんごくに めされる日が ちかづいてきました。

おおきなかぶ
ロシア民話
A・トルストイ 再話
内田梨沙子 訳
佐藤忠良 画
おじいさんが かぶを うえました。
あまい げんきのよい
とてつもなく おおきい
かぶが できました。
おじいさんは
かぶを ぬこうと しました。
かぶは ぬけません。
おじいさんは おばあさんを よんできました。
おじいさんが かぶを ひっぱって、
おばあさんが かぶを ひっぱって–
うんとこしょ どっこいしょ
それでも かぶは ぬけません。
・・・・・・

おはなしは どこからきたの?
南アフリカのむかしばなし
さくまゆみこ 文
保立葉菜 絵
むかしむかし、おおむかしのことです。
アフリカの前にある小さな村に、マンザンダバという女の人が、
夫のゼンゼレとくらしていました。
一家は、くらくなっても、
たき火をかこんで、おしゃべりを楽しみました。
「ねえ、お母さん、なにかおはなしを、きかせてよ」
マンザンダバは、考えに考えましたが、
おはなしはひとつもうかんできません。
ゼンゼレも、おなじでした。
ゼンゼレがマンザンダバにいいました。
「子どもたちのために、おはなしを、さがしにいったらどうだい?」
ゾウに出会いました。
「なにかおはなしを知っていたら、おしえてくださいな。」
やさしいゾウはいいました。
「わたしは知らないけれど、ウミワシなら知ってそうだよ」
陸のことも海のことも知っているウミワシは、マンザンダバのたのみをきいて、
しばらく考えていましたが、やがて、ウミガメをつれてきました。
ウミガメは、いいました。
「わたしのせなかに、おのりなさい。おはなしが見つかりしうなところへ、
つれていってあげましょう」
マンザンダバが、せなかにのると、
ウミガメはぐんぐんおよいで、深いところへと、もぐっていきました。
いったいどこへ行くのでしょう。
やがて海の底につくと・・・・・
