おしゃべりな たまごやき
寺村輝夫 作
長新太 画
テレレッテ トロロット プルルップ タアー
ある国の、ある王さまのはなしです。
「あそぶのが、いちばんたのしいな。・・・どれ、おしろのなかを、ひとまわりかけてやるか」
王さまは、とっと、たった、と、はしりだしました。
にわとりごやがありました。
なかには、にわとりが、ぎゅうづめになって、こけっこ けっけ と、ないていました。
「おお、かわいそうに、これじゃあ、きゅうくつで、あそぶことも できないね。よし、王さまが、とをあけてやろう」
みると、かぎがさしたままになっています。きっと、コックさんが、しまうのをわすれたのでしょう。
「よし、よし、まってろよ」
王さまは、かぎを、がちゃりとまわしました。
すると、ぎゅうづめのにわとりが、とをはじくようにして とびだしてきました。
「わあっ、たいへんだ」王さまは、びっくりして、にげだしました。
にわとりたちも、王さまのあとから、こけっこ けっけ と、かけだしました。
