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狙われた国と地域 むずい絵本

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イラン

狙われた国と地域

監修 松竹伸幸
著 稲葉茂勝

突然狙われたイラン

イスラエル軍は2025年6月13日、イラン各地にある核関連施設など100以上の標的を空爆。
イラン軍高官らを殺害したと発表。
攻撃理由を「イランの核兵器開発は差しせまった脅威」
「自衛のための先制攻撃だ」などとしました。

当初はイスラエルに攻撃をやめるようによびかけていたアメリカでしたが、21日にはイランの3つの主要な核施設を攻撃。

イラン革命で、シーア派の指導者であるホメイニ師を最高指導者とする体制ができたイランは、各国のイスラム原理主義運動や、パレスチナのハマスなど、イスラエルと敵対する武装勢力を支援してきました。
もとより、核兵器を開発しているイランに対し、イスラエルは脅威を感じていました。
攻撃におよんだのはそのためです。
狙われたイラン政府は、国内外に勢力の弱体ぶりをさらしたことになりました。
しかし、その一方で、経済制裁に対抗するためロシアや中国との連携を強めていると見られています。

イラン革命後のイランとアメリカの関係

イランとアメリカは、かつて軍事・経済などの面で深い関係があったが、1979年のイラン革命によって一変。
革命直後、アメリカ大統領が占拠される事件が発生。
これが決定打となり、1980年に国交が断絶。
革命の指導者ホメイニ師が、アメリカを徹底的に敵視し、核兵器開発を急いだ。
一方のアメリカは、経済制裁によりイランの経済に打撃をあたえながら各保有を阻止しようとした。
そうしたなか、イスラエルとイスラム武装勢力ハマスとの戦闘において、イランがハマスを支援。
一方アメリカはイスラエルを加勢するなど、軍事的な緊張を高めた。
こうした事態の背景には、アメリカがイランの政治・経済体制を、イラン革命以前にもどそうとする狙いがあると考えられる。
→テヘランの南約250㎞にあるナタンズ核施設の空爆写真。空爆などの攻撃から守るため、地下約40~50mに建設されている

国連憲章で決められた平和のルールは、1981年には憲章違反を見逃さないように働きましたが、今回は、その平和のルールが機能していません。
このようなことが、国内社会で続いていけば、再び戦乱の世の中が現れかねません。
国際法を順守するために努力するのか、国際法を守っていては自国を守れないとして行動するのか。
いま、わたしたちが問われているのは、この問題なのです。
松竹伸幸

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