おじいちゃんが おばけになったわけ
キム・フォップスカソン 文/エヴァ・エリクソン 絵
菱木晃子 訳
「じいじ?」エリックは、声をかけました。
「なにしてるの?しんだんじゃなかったの?」
「わしも、そうおもうんだが」
「そうか! じいじは、おばけになったんだね?」
「わしが、おばけに?」
「じいじ、おもしろいことになったね!」
じいじは、かべやドアをでたりはいったりしました。
この世にわすれものがあると、人はおばけになる
「わすれものって?」エリックはききました。
「そいつがわかればなあ」じいじはフーッとため息を・・・

おだんごスープ
角野栄子・文
市川里美・絵
おだんごスープを つくるとき、
おばあさんは うたをうたってたな。
ぐらぐらおゆに おにくのおだんご まるめて ぽとん、
小さいじゃがいも かわむいて ぽとん、ちいさいたまねぎ ころころ ぽとん、
えーと それから、
にんじんわぎりで くるくる ぽとん、さいごに しおとバターとこしょうを少々
ってな
「さ、できたぞ、おだんごスープ」
すると ドアのそとで、小さな足音が しました。
ト、ト、ト、トタ
おじいさんが ドアをあけると、きのうのねずみたちと
ねこが1ぴき たっていて、
「あー、いいにおい」と いいました。

うちのおじいちゃん
谷口國博 文
村上康成 絵
うちの おじいちゃんの くるまは
おんぼろです。
かぜが つよい ひは
やねが とんで いきます。
あめが つよい ひには
あまもりも します。
それに スピードを だしすぎると・・・
タイヤも はずれます。
それでも おじいちゃんは
にこにこしながら
うんてんして います。
おじいちゃんは どこに いくにも
この おんぼろぐるまと いっしょです。

おじいちゃんちで おとまり
なかがわ ちひろ さく・え
ぼくは はじめて
おじいちゃんの いえに
ひとりで
とまりに きた。
「ねえ、おじいちゃん。
ぼく、ちっとも ねむくないよ」
「そうか。だったら おきていたら いいさ」
「ねなくても いいの?」
「ああ、いいとも。
おじいちゃんが くじらに あった ときの はなしを してあげよう」

おじいちゃんがだっこしてくれたよ
シャーロット・ゾロトウ 文
ペネ・デュボア 絵
みらい なな 訳
「母さんもおじいちゃんのことを
はなしてあげるわね。
おじいちゃんはよくわらう人だったわ。
あなたがうまれたとき
『わしはおじいちゃんになったぞ!
ルーのおじいちゃんになったぞ』
っていってよろこんだわ。
あなたをゆすったり
たかいたかいをしたり
こねこをだくように
だいじにしてかわいがってくれたわよ」

だいじょうぶ だいじょうぶ
いとうひろし作・絵
ぼくが いまより ずっと あかちゃんに ちかく、
おじいちゃんが いまより ずっと げんきだった ころ、
ぼくと おじいちゃんは、
まいにちのように、おさんぽを たのしんでいました。
おじいちゃんと てを つないで
とことこ あるいていると、
ぼくの まわりは、まほうにでも かかったみたいに
どんどん ひろがっていくのでした。
