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柚木沙弥郎の魅力的な絵

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ぎったんこばったんこ

おふねがぎっちらこ

たかいたかい

トコとグーグーとキキ

村山亜土 作
柚木沙弥郎 絵

オニオオハシのトコは
おおきな くちばしの さきで
コーヒーの みを つまんで
ポーンと なげあげ、
したで うけとめ、ムシャムシャと たべます。

それから プシーッと たねを はきだします。
ポーン ムシャムシャ プシーッ!

トコは ナマケモノのグーグーを ねらって
プシーッと たねを ふきとばしました。
「おい ナマケモノの グーグー、いいかげんに おきなよ!
おひさまの ひかりで かおを あらっておいでよ」

トコが そらを みあげると、

なにかが おちてきて—

グーグーは それを グァバの きに
なげとばしました。

「ちょっと、
らんぼうしないで!
わたしは カメレオンの キキよ」
と、キキが さけびました。

・・・・・
・・・・・

雉女房(きじにょうぼう)

作 村山亜土
絵 柚木沙弥郎

むかし、因幡の国の扇山のふもとに、
源太という一人ぼっちの、貧しい百姓が住んでいた。

おれと一緒になってくれる、娘の一人くらいいないもんかなあ。

ある春の日の午後、
近くの草むらの陰で、
一匹の大蛇が、雉に
襲いかかるのだった。

雉は鋭い悲鳴をあげ

源太は思わず鍬を振りあげ、蛇の頭めがけて打ちおろした。

こうして源太は雉の危ない命を助けてやったのだ。

・・・・・

源太さん、あたしではいけない。

何だ、今の声は。

・・・・・

あたしの名はおキジ。

おれみたいなやつでもかまわないって、いうんなら・・・。

・・・・・

ぜつぼうの濁点(だくてん)

作・原田宗典
絵・柚木沙弥郎

おだやかな、ひらがなの国がありました。

南部のひなびた「や」行の町の
何てことない道ばたに
どういうわけか「〟」と濁点のみが
ぼつねんとおきざりにされたのです。

じつは自分はあの山の向こうの
深い森に住む「ぜつぼう」に
長年仕えた濁点でした—–

自分みたいな「〟」がついていなければ
主は「せつぼう」という
悪くない言葉でいられたはずなのに。
主を絶望させていたのは
じつは自分の存在だったのだ—

自分さえいなければ

・・・・・

てんきよほう かぞえうた

岸田衿子 作
柚木沙弥郎 絵


ひとつ
ひのひかり
ひろい ちきゅうを
ひとまわり

ひとも
ひとでも
ひるま のびのび

あすは はれ のち はれ。りくも ひとでで こむでしょう。

・・・・・

魔法のことば

エスキモーに伝わる詩

柚木沙弥郎 絵
金関寿夫 訳

ずっと、ずっと大昔

人と動物がともに この世にすんでいたとき

なりたいとおもえば 人が 動物になれたし

動物が 人にもなれた。
・・・・・

人の頭は、ふしぎな力をもっていた。

・・・・・

そしたら そしたら

谷川俊太郎 ぶん
柚木沙弥郎 え

どこからか あおい ビーだまが ころがってきて
いけに おちた

そしたら、そしたら・・・
かばが がばっと でてきて おおきな くしゃみをした

ぐわーくしょん!

そしたら、そしたら・・・
びっくりして きりんが すべって ころんだ

すってん きりん!

そしたら、そしたら・・・
それを みた さるが わらいだした

きゃっきゃ きゃっきゅ!

・・・・・
・・・・・

そしたら、そしたら・・・

どうなった?

つきよ の おんがくかい

The moon light Jamsession

山下洋輔 文
柚木沙弥郎 絵
泰好史郎 構成

きょうは まんげつの ひです。
やまの てっぺんで つきを みようと
こうちゃんが やまに のぼると、
えんそうが はじまりました。

ネコが ドラムを たたきました。

シャンシャカ シャンシャカ スタタトン

イヌが サックスを ふきました。

シャバドビ ドバー

こうちゃんは おどりたくなりましたが、じゃましないように じっとしていました。

・・・・・

つきよの おんがくかいは、ひとばんじゅう つづきました。

描けないなあ~~~こんな絵
ネコなどの生き物の特徴をとらえ、表情がゆたか
有名な作家の物語や詩を生き生きと表現している

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