白い花びら
やえがしなおこ 文
佐竹美保 絵
「ここ、気に入ったのね?」
ゆうたは、返事にこまった。
「のらないの?」
そう言いながら、女の子は、岩の上でむきをかえた。
せなかをぴんとのばして、まるで本当に馬にのっている人みたいだ。
「しゅっぱつするよ。」
「えっ?」
「のれないの?」
ゆうたは、あわててとなりの岩にとびのった。
かっこよくのれた、思った時。
風がふいてきて、まわりの草が、ザアッとゆれた。
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